やとわれ編集長 岡井のボート事件簿 FILE5 つきぬけろ!?フライング完走事件

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やとわれ編集長 岡井のボート事件簿

【FILE5 つきぬけろ!?フライング完走事件】

ボートレースにおいてスタートが重要だということは皆さんも既にご存じかと思います。1周第1ターンマークの攻防でレースの勝敗が決するとまで言われており、誰よりも早くターンを抜けるためにも選手たちはスタートで0.01秒を争います。

そうなると必然スタートの時計よりも早く艇が出てしまうフライング(F)が出ることもあります。もちろんフライングをするとレースは失格、そしてペナルティが課されるため、選手達もフライングをしない、かつ他艇よりも早くスタートを切ることが目標として日々レースに臨みます。

 

選手達は欠場艇表示盤、あるいは場内アナウンスでスタート状況を確認することになりますが、フライングをしてしまった選手はすみやかにレースを離脱することになります、第2マークで旋回をせずにピットに戻っていく艇がそれです。稀なケースではありますが、スタートタイミングがきわどかった場合などは判定に時間がかかり2周目以降に離脱する場合もあるそうです。

 

判定が3周目にかかる場合はまずありません。

 

ありませんが、フライング艇が最後まで完走してしまった事件はありました。

 

■江戸川ロケット

フライング艇はレースの障害とならないよう離脱するわけですが、先行するフライング艇がいつまでも離脱しなかった場合、後続艇はどうなるのでしょうか。いや、どうなるも何も普通にレースを続行するわけですが、まず心理的にはめちゃくちゃハラハラしそうです、なぜならフライングしたまま完走すると失格のみならず、『欠場艇表示盤見落としによる即刻帰郷』という非常に厳しい処分となる可能性が高いからです。

「あぁー、あいつフライングしちゃったか……ん? 気づいてないのか……あれ、2ターン周っちゃった、ってオイオイ、ちょ待てよ」

といった具合に周囲の艇も気が気でないでしょう。

そしてボートレースはコース取りや引き波等他艇の影響を受けやすい競技なので、本来存在しないはずの艇の影響を受けて自分の着順が下がったりしたらなかなか納得できないのではないでしょうか。実際フライングせずに好スタートを決めたとして、本来は先頭のはずなのに前に別艇が存在し続けることで、先行有利であるはずのボートレースの原則が途端に通用しなくなるわけです。レースゲームで例えるなら実体のあるゴーストが前方で延々ブロックし続けるバグみたいなもの、ストレスがすごい。

 

▲存在しないはずの艇(フライングゴースト)が前に!?

 

もしボートレーサーの匿名ネット掲示板があったら【離脱】フライング艇が延々前を走ってる件【はよ】みたいなスレが立って、

1.ボート―レーサー名無し ◯月◯日

ちょwwwおまwwwwそこ俺が入りたいコース、ふざけんなwww引き波wwwっうぇ

くらいの書きこみがあるかもしれません。真面目に着順は選手にとって死活問題なので「ふざけんな」くらい言われても仕方ないような気がします。

 

まぁ、あくまでレアケースということで、たまたま気付かずにレースを続けてしまう選手もいるかもしれませんね。近年のフライング完走の記録を調べてみてもそうそう起きることでは……

 

2018年 8月 1日 下関5R

2016年10月12日 江戸川2R

2012年 1月28日 江戸川2R

2010年 7月 6日 江戸川10R

※岡井調べ(あまりあてにしないでください)

 

まぁまぁ起きてた。あとなぜか江戸川が多い。

 

■走り出したら止まらない

ボートレースにおいてフライングは珍しいことではなく、一日のレースに複数回のフライング艇が出ることもあります。そしてよくあることとは言え、選手としてはフライングをしてしまった時の心理はなかなかに重くなると推察されます、特に(F)持ちの選手は思い切ったスタートができないとも言われ、それを予想の参考にする人も多いでしょう。

 

これまで起こったフライング完走について、選手たちがなんらかの要因によって表示盤を見落としてしまったのか、それとも気づきながらもレースを続けたくなる何かがあったのか、それは本人にしかわかりません。故意かそうでないかで印象が変わりそうなフライング完走ですが、ルールとして欠場艇表示盤見落としにペナルティが設定されていることから、たとえ故意でなくとも周囲の状況が確認できること、他艇への影響、ファンへの影響を冷静に考えられることがプロレーサーに求められる条件ということでしょう。

 

とはいえ私は追い詰められたらいっちまえという気持ちはわかります、学生時代のテストで全く分からないまま残り時間5分前になった時、もういっちまえとばかりに全ての選択問題を(イ)にしたら赤点を免れたことがありました、私は(F)は持ってませんが(イ)は持っていたのかもしれません。

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岡井モノ

やとわれ編集長。だいたいわかってない。 twitter→@shopping_owl

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