やとわれ編集長 岡井のボート事件簿 FILE18 スタート2秒でポールにゴツン事件

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やとわれ編集長 岡井のボート事件簿

 

【FILE18 スタート2秒でポールにゴツン事件】

前回は待機行動についてのお話でしたが、実際に待機行動で事件が起こるのはその前半、コース取りの場面がほとんどです。いざコースが決まった後は各選手がスタート勝負に集中し、自艇の調子と相談しながら大時計を睨み0.01秒を争う、ボートレースの見どころの一つとも言えます。

 

ボートレースにおいて、コースが定まってからスタートを切るまでの間は自分との戦いとも言うべき時間であり、第三者から邪魔をされることはほとんどありません。波の影響があるとはいえ、全艇がほぼ直進するため他艇と接触する心配も無いでしょう。

 

そんな時に起こる事件とはどんなものでしょう。野鳥等想定外の乱入? エンスト等の整備不良? いいえ、そのどれでもありません。言わば自損事故とも言われる珍事が起こったのです。

■1号艇はどこへ消えた!?

それは2017年6月24日 多摩川 3R での出来事でした。待機行動は枠なりで進行し、インコースに1,2,3号艇、ダッシュに4,5,6号艇の構図。大時計の針が動き、スロットルレバーを握りこんだ選手達が6つの軌跡を描いてスタートラインを飛び出す。

 

…はずでした。

 

F(フライング)持ちであったものの、やはりボートレースの注目はまずインの1号艇。その1号艇の姿がありません。なにこれ、神隠し? ボートレーサーだけど思いっきりレバー握りこんだら異世界転生しちゃってボートごと消えちゃった件?

5艇立てレース状態で第一ターンにかかるボート群のはるか後方、スタートラインよりもさらにずっと後ろに1号艇はいました、いたというか沈んでいました。はい、沈んでました。

 

実は1号艇、スロットルレバーを握った直後にコース内側のポールに衝突して転覆しました。これはかなりの珍事です、他艇接触のはずみ等ではなく、発進直後にそのままポールに衝突してしまったのですから。しかし不可解なのは何故そうなってしまったのかです、プロレーサーですから操縦の仕方がわからないわけはありません、一体1号艇選手に何が。

 

▲わりとスムーズに衝突する1号艇にファンもびっくり

 

ちなみにレース結果は54番人気の6-5-3、9,730円のあわや万舟という高配当。現地では怒号が飛んでいたようです、まぁ何やってんだと言いたい気持ちはわかります。

 

■彼はカーブが得意なんだと豪語した

私が大学生の頃、友人である一ノ関君は自動車の仮免試験に17回落ちてました。聞くと直進が苦手らしく、蛇行して車線をはみ出してしまう癖があるらしいのです。その話を聞いた時、私は彼に免許を持たせてはいけない、教官グッジョブ!! くらいに思っていました。恐ろしいことに一ノ関君は「俺はカーブが得意なんだ、全国の道路を全部カーブにしろ」みたいな危険な思想すら持っていました、やはり彼を公道に放ってはいけない。今考えても直線が苦手というのはちょっと珍しい人でした。

 

ポールに衝突した1号艇選手は、一ノ関君のように直進が苦手というわけではないでしょう。想像ではありますが、マシントラブルの予兆を感じて対処しようとしたところ、スタートの時間となってあわててしまっただとか、体調がすぐれずにふらついたところ運悪くポールの位置だったという理由があるのではないでしょうか。

 

いざスタートという場面での珍事、ボートレーサーたるものいかなる時も油断禁物ということでしょう。ちなみに直線が苦手な一ノ関くんは18回目の仮免試験も落ちてました、クランクで脱輪したそうです、カーブもダメじゃねぇか。

 

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岡井モノ

やとわれ編集長。だいたいわかってない。 twitter→@shopping_owl

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