やとわれ編集長 岡井のボート事件簿 FILE22 必殺走法炸裂!?事件

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やとわれ編集長 岡井のボート事件簿

 

【FILE22 必殺走法炸裂!?事件】

どうもみなさん御機嫌よう、岡井です。レースには必殺技と言われるテクニックが存在することをご存じでしょうか。

ボートレースにおいては「差し」や「ツケマイ」といった決まり手が、それを得意とする選手の必殺技と呼ばれることもあります。他には漫画のタイトルにもなった旋回テクニック「モンキーターン」がイメージしやすいでしょうか。もっともモンキーターンは現代では基本テクニックに分類されているようですが。

印象的な必殺技が華麗に決まったレースはファンの印象にも残りやすいものです。ボート以外にも長距離走におけるラストスパートや、カーレースにおけるドリフト等はドラマを作りやすく、小説や漫画にも取り入れられることが多いシーンです。特に漫画では、超常的な急加速、車体が宙を飛ぶ、といった荒唐無稽な演出技も多く存在しますね。

 

■かっとべマグナム!!

驚きの技と言えば、みなさんは「マグナムトルネード」という技をご存じでしょうか。月間コロコロコミックに掲載されていたミニ四駆漫画『爆走兄弟レッツ&ゴー』で主人公が繰り出した必殺走法で、コースアウトした車体がきりもみ状に高速回転しながらショートカットし、先のコースに着地するという豪快過ぎる技です。

ミニ四駆レースという題材なので、厳密に言えばドライビングテクニックではありませんが、当時の少年たちはその派手で爽快感のあるマグナムトルネードに心を奪われたものです。実のところかっこよくコースアウトしているだけであり、公式ルール上も失格扱いだったりしますが、まぁ小学生男子にとってそんなことは些末な問題です。

 

当然ながら実際の競技レースでは、コースを飛び越えてのショートカットなど認められないことがほとんどでしょう。ボートレースにおいても、水面という性質上コースの概念が他競技ほど厳密ではなかったりしますが、それでもターンマークを回るという大原則があるため、最内をまわる以上のショートカットが実現することはないでしょう。

ないんですが、マグナムトルネードみたいな何かが飛び出たレースは存在しました。ええ、見事にかっとんでました。

 

■宙を舞いコースにダイブするボート

2017年8月1日 児島 12R

必殺走法(?)が飛び出したのはこのレースでした。

優勝戦でもあるこの12Rではスタート後、フライングのきわどいラインに刺さっていった4号艇に注目が集まりました。優勝戦は舟券販売数も多いため、多くのファンが影響を受けるであろうフライングにレース場もざわつきます。

しかしその直後、まだ第1マークも回らぬうちに1号艇が消波装置を飛び越えてジャンプをみせます。他艇を尻目に一足早くバックストレッチ側に進入をキメる白い船体がファンの度肝を抜きました。

意図して繰り出したものではなく、先行した3号艇の引き波に乗ってしまった影響だと思われますが、きれいな放物線を描いてバックストレッチ側に入る水面に突き刺さるようにダイブしていました。端に詰められてのコースアウトから宙を舞うという、きりもみ回転こそしていないものの、まさにこれはマグナムトルネードの流れ。

 

▲ボートはかっとんじゃダメなんですけどね

 

残念ながらマグナムトルネードが華麗に決まることはなく、1号艇とその影響を受けた5号艇は転覆失格となってしまいました。しかしながらあそこまで見事に宙を飛んでいくボートはなかなか見れるものではなく、観戦した私はなんだか得した気分になれました。あ、もちろんアクシデントで起こった事故なので、私もあくまで選手の安全第一でのレースを望んでいますよ。

でも派手な必殺技があっても面白いかもしれませんね。もしコロコロコミックにボートレース漫画が連載されたら、ボートが宙を飛んだり潜水したりする技も続出して、第6話くらいからボートを通じて世界征服を企む組織とかも出てきそうですし、それはそれで読んでみたい気もします。

 

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岡井モノ

やとわれ編集長。だいたいわかってない。 twitter→@shopping_owl

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