やとわれ編集長 岡井のボート事件簿 FILE52 展示で消えた!? 変則周回展示事件

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やとわれ編集長 岡井のボート事件簿

【FILE52 展示で消えた!? 変則周回展示事件】

どうもみなさんごきげんよう、岡井です。ボートレースにはレース前にスタート展示と周回展示があります。選手はレース本番前の練習として、ファンには直前に仕入れられる予想材料としての意味合いが強いこれらの展示ですが、時にはアクシデントが起こることも……

 

スタートタイミングの確認をスタート展示でおこない、その後の周回展示で1号艇から順にターンの感覚をつかむ。展示と本番の大きな違いというのは、やはり他の選手と競わないという部分でしょう。同じ時間に走っていますし、練習としても真面目に取り組んでいる選手がほとんどだとは思いますが、コースの取り合いで争うということはありません。というか展示段階で無茶な勝負を仕掛けたりすると不良航行をとられて失格になります。

基本的にボートレースでのアクシデントは選手同士の競い合いの中で起こります。転覆や落水、またはエンストといった現象も、直接接触することはもちろん良いコースをとるための進路変更や引き波の影響といった要素が大きく影響します。なので誰にも邪魔されず単独でコースを周回した場合などは、プロのボートレーサーならば操作を誤って転覆ということもほとんど無いでしょう。

 

■展示中に消えた3号艇

それは2015年5月7日 津 12Rで起こりました。いつものように周回展示がおこなわれ、ファンも旋回するボートを見守りながら後におこなわれるであろう激闘に思いをめぐらせます。1周1マークでの旋回もスムーズにおこなわれ、慎重派のファンは2周1マークも情報を漏らしてなるものかと注目。

1号艇、2号艇、順にターンマークを横切っていきます。

少し間をおいて4号艇、5号艇、6号艇、3号艇と旋回を続けます。

……えっ、3号艇がなぜそこに!? 周回展示は番号の若いボートから順に回り、途中の追い抜きなども無いはず。なんなら多少遅く走ったところで後続も減速する配慮がされるはずなのですが。3号艇の身に一体何が?

 

▲本来いるべき場所に3号艇がいない!?

実はこの時の3号艇、周回展示1周2マークで引き波の影響からかバウンド気味にバランスを崩し落水していました。懸命に泳いで体勢を立て直し、なんとか6号艇の後についていくかたちになったのですが、これはどういう状況なのかと見ていたファンも困惑。レース中のアクシデントならいざ知らず、展示中に落水したけれど復活して周回に復帰とは、いったいどういう扱いになるのでしょう。

結論から言うと周回展示後に3号艇の欠場がアナウンスされました。立て直したとはいえ、展示中にアクシデントが起こった選手は欠場とする原則に則ったものでしょう。本レースでは落水直後に復帰できればそのまま完走が認められる例もありましたが、こちらは周回完走できたとはいえレース本番にどんな影響があるかわかりませんからね。

 

■悲しみの単独事故

展示中の転覆や落水は年に何度か発生することがあり、中には引き波の影響が無い1号艇が転覆した例なんていうのも存在します。そこには競技用ボートのシビアな操作性がうかがえますが、単独で起こすアクシデントは操作の巧拙という意味合いでも厳しくみられるのではないでしょうか。

実際展示からの欠場が起こるとファンからの落胆は避けられないもの。そういう意味ではなんとか復帰しようと試みた今回のような例は、選手の気持ちもいくらかわかる気もします。

いやいけるから、走れるからとアピールを続けてみても無情にも宣告される欠場。私も学生時代に雪道で派手に転んだ時に、周りに友達もおらずやり場のない恥ずかしさだけが残りました。そして「フヒヒ」みたいな変な笑い方をしてごまかそうとしましたが、周囲の女子から普通にキモいみたいに言われた過去を思い出しています。あれも悲しみの単独事故、人生もボートレースも難易度が高いぜ。

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岡井モノ

やとわれ編集長。だいたいわかってない。 twitter→@shopping_owl

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