やとわれ編集長 岡井のボート事件簿 FILE55 優勝戦連続打ち切り事件

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やとわれ編集長 岡井のボート事件簿

【FILE55 優勝戦連続打ち切り事件】

どうもみなさんごきげんよう、岡井です。ボートレースの開催シリーズ、いわゆる「◯◯賞」や「◯◯記念カップ」といった開催期間の単位を節と呼びます。予選から優勝戦までが一つの流れとなっており、最終日に優勝選手が決まるのですが、稀に節の途中で開催中止されることがあります。今回はそんな開催中止が立て続けに起こった珍事についてご紹介しましょう。

 

一般的なボートレースでは1節あたりが4~6日で開催され、6日開催の場合は1~4日に予選、5日に準優勝戦、最終日に優勝戦といったかたちで進行していきます。開催期間が短くなる場合は準優勝戦や優勝戦が早まるかたちで進行し、逆に順延が起こった場合には7日目を設けて優勝戦がおこなわれたりもします。

順延が起こるのは主に天候不良が原因ですが、その他にも節の最中にレースが困難だと判断された場合にはその日のレースが中止され、翌日改めて番組が組み直されて開催されます。ただこの連載でも度々ご紹介していますが、雨が降っている、風が出ている程度でボートレースは中止にならず、それどころか台風が来てもギリギリまで開催する姿勢で進行するのが現代ボートレースです。

もちろん安全にレースが開催できないと判断されれば中止となりますが、時折完走するだけでも一苦労というようなはちゃめちゃに荒れた水面でレースが開催される場合もあり、安全とは何かについて考えさせられると共に選手の操縦テクニックに関心したりもします。そして荒れたレースの方が万舟券が出やすいと期待する大穴派も、ひそかに荒天に期待しているとか。

 

■予選のみの珍節

事件が起こったのは2020年7月のボートレース江戸川、連日降り続く雨と風の中、「G2江戸川634杯 モーターボート大賞」が開催されていました。このG2レースはもともと6月30日~7月5日の開催予定だったのですが、初日から中止順延が発表されるという波乱の幕開けでした。

その後7月1日に開催されたレースが6Rで中止打ち切り、2日目も11Rで中止、3日目はなんとか開催できたものの、翌4日目は中止順延とかなり綱渡りの進行。このままでは予定されていたレーススケジュールが消化できないのでは、順延が続いて開催期間が8日以上に伸びる節になるのではと囁かれました。

そして7月5日に順延された4日目を開催、本来ならば優勝戦がおこなわれる予定だった日ですが、この日でなんとか予選レースが終了したという進行具合。厳しい状況ですが、予選の得点率上位による優勝戦の実施を検討するなど、なんとか最終日までの開催を考えていたようです。

そんな願いもむなしく連日の強風はどとまることを知らず、開催5日目となる7月6日のレースは中止、さらに翌日7月7日に検討されていた優勝戦を含めて今節のレースが中止打ち切りとなることが発表されました。これによってG2という大きなレースが予選のみで終了という結果になり、これは東日本大震災の影響があった2011年以来の出来事だそうです。

 

▲12Rまで開催された日自体が少ない

天候が回復した後に改めて続きとなるレースを開催すれば良いのではとも思うのですが、競走法施行規則により2日以上の順延は認められないので、いつまでも順延を繰り返すということ自体が不可能のようです。

 

■流れる川、流れる優勝戦

実はこの江戸川、前節の「G3オールレディース江戸川女王決定戦 KIRINCUP」も最終日の8Rで中止打ち切りとなっており、2節連続での優勝戦中止という珍事となっていました。

河川を利用したレース場という環境であるため、東京湾の潮位の変化の影響を受けやすく中止が多いと言われているのですが、それにしても12Rまで行われることがほとんどない節であり、優勝戦が連続して中止打ち切りとなるのはかなり珍しい出来事です。

そしてやはりというか成立レースの中でもアクシデントが起こった結果、115番人気の大穴舟券が来るといった万舟が出たレースもちらほら出ていました。荒天に期待した大穴派は笑ったのでしょうか、それとも開催中止を「そこまで荒れんでも」と悔やんでいるのでしょうか。

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岡井モノ

やとわれ編集長。だいたいわかってない。 twitter→@shopping_owl

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